児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査-出席停止措置の現状と課題、今後の展望

2025年3月16日 21:31 更新

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調査概要(AIにより要約)

​文部科学省は、児童生徒の問題行動や不登校の実態を把握し、今後の施策推進に役立てるため、「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」を毎年実施しています。 この調査は、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校を対象に、暴力行為、いじめ、不登校、自殺などの状況を詳細に収集しています。

調査の主な目的
調査の主な目的は、生徒指導上の諸課題の現状を把握し、効果的な施策を講じるための基礎データを提供することです。​これにより、教育現場での問題行動の未然防止や早期対応、不登校児童生徒への適切な支援につなげることを目指しています。

調査の実施方法
調査は全数調査として、毎年実施されています。​調査票の配布・収集は郵送やオンラインで行われ、前年度の状況を対象としています。

調査概要参考URL

https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/shidou/gaiyou/chousa/1267368.htm

調査結果(AIにより要約)

1. 出席停止措置の概要
出席停止措置は、学校教育法第35条や第49条に基づき、生徒の懲戒ではなく、学校の秩序維持と他の児童生徒の学習権を保障するための制度である。これは、学校運営上重大な支障を及ぼすと判断される児童生徒に対し、一時的に登校を制限する措置である。措置の適用は各自治体の判断に委ねられ、適用基準や運用方法には一定の幅がある。

2. 出席停止の件数の推移
令和5年度における出席停止の件数は全国で12件であり、前年度の5件から大幅に増加している。その内訳としては、小学校で3件(前年度1件)、中学校で9件(前年度4件)となっており、中学校の割合が高い傾向にある​。
過去の推移を見ても、出席停止件数は長期的に減少傾向にあったが、ここ数年で増加の兆しを見せている。特に、2000年代以降の件数は、1980年代や1990年代と比較して減少していたものの、近年の学校内暴力の増加や、学級崩壊への対応強化に伴い、再び増加傾向にあると考えられる。

3. 出席停止の期間
令和5年度の出席停止期間の分布を見ると、最も多いのは「7~13日」で6件、次いで「4~6日」が4件、「21日以上」が2件である。一方で、「1~3日」の措置は0件であった​。これは、学校側が出席停止を慎重に適用する傾向が強まり、短期間の措置ではなく、一定期間の登校制限を課すケースが多いことを示している。
長期的なデータを見ても、かつては「1~3日」の出席停止措置が一定数見られたが、近年では出席停止措置の運用が厳格化し、短期間の適用が減少している。

4. 出席停止の理由
出席停止の理由は、以下のような暴力行為や問題行動が主な要因とされている。
・対教師暴力(教員に対する暴言や暴行)
・生徒間暴力(同級生への暴力やいじめ)
・器物損壊(校内設備の破壊行為)
・授業妨害(授業進行の阻害)
・いじめ(深刻な加害行為)
・その他の問題行動(学校の秩序を著しく乱す行為)
特に、近年のデータでは「生徒間暴力」と「授業妨害」による出席停止の割合が増えている。また、いじめが深刻化したケースでは、加害生徒に対し出席停止措置が取られることもある​。

5. 出席停止措置の課題
出席停止措置は、学校秩序の維持と被害児童の保護を目的としているが、運用においていくつかの課題が指摘されている。
1.適用の慎重化
学校側が対応を慎重に行うことで、実際に措置が適用されるケースが少なくなり、結果的に問題行動を繰り返す生徒への対応が遅れる可能性がある。
2.出席停止後のフォロー体制の不備
出席停止を受けた児童生徒に対し、十分な支援が行われないと、より深刻な問題行動に発展する可能性がある。特に、出席停止期間中の学習サポートが不十分な学校も多い。
3.保護者との連携不足
出席停止措置に関して、学校と保護者の間で十分な話し合いが行われない場合、保護者が納得しないケースもある。適切な説明と連携が求められる。
4.いじめ加害者への対応のあり方
いじめ問題において、加害者を出席停止とすることが解決策として適切かどうかについては議論がある。一時的な措置として有効であっても、根本的な改善には加害者への指導・支援が必要とされる。

6. 出席停止措置の今後の展望
文部科学省は、今後の出席停止措置の運用において、以下のような取り組みを強化する方針を示している。
1.ガイドラインの明確化
出席停止措置の適用基準や、対応手順を明確にし、全国の学校で統一的な運用を促進する。
2.フォローアップの強化
出席停止中の児童生徒に対する学習支援やカウンセリングの充実を図る。
3.家庭との連携強化
学校と保護者の連携を強化し、問題行動の早期発見と対応を推進する。
4.他機関との連携
スクールカウンセラーや福祉機関、警察などと連携し、問題行動の深刻化を防ぐ。
出席停止措置は、学校における重大な問題行動に対する最後の手段として位置付けられているが、その適用には慎重さが求められる。今後は、単に措置を適用するだけでなく、児童生徒が適切な指導を受け、再び学習環境に適応できるよう支援する体制の整備が求められる。

調査結果参考URL

https://www.mext.go.jp/content/20241031-mxt_jidou02-100002753_1_2.pdf

小学校,中学校,高校

不登校 , 出席停止 , 問題行動